沖縄のサンゴの保全・モニタリング記録

サンゴのモニタリング記録:第18回コドラート調査 21

サンゴの種類キクメイシやミドリイシの仲間
通 称触手ワサワサ【死滅後観察】
天 候晴れ
透 明 度18m
水 深6.8m
水 温28.0℃
う ね りほとんどなし
調 査 者山岸
所 見
前年比で「死滅したサンゴがいない」コドラートとなりました。いずれの造礁サンゴもそれぞれのドラマがありながらも順調に成長していました。

調査開始時の2005年は、大きなクシハダミドリイシが中央に構えていたコドラートでしたが、時が流れ、今ではざっと見える感じでも10群体以上の多様な造礁サンゴが生息するコドラートになりました。

コドラートの上辺及び左上角に接するキクメイシ2群体①と②は、約17年間記録を取っていますが、ゆっくりと彼らのペースで成長していました。

この子孫?とも思えるキクメイシ④内がスナギンチャクの両脇でスクスクと育っています。②のキクメイシと同種と思われる2群体は面積としては2倍ほどの大きさに成長しています。

③のサザナミサンゴも健在です。出現確認から2年目ですが、順調に成長しています。

⑤のミドリイシはさすがに成長が早いですね。昨年は先端が白くなり傷ついていましたが、4倍近くの面積になっています。

⑥のアザミサンゴも順調。

⑦のミドリイシ、こちらも成長が本当に早い。一昨年は強いダメージを受けて、生存部分はかなり縮小していましたが、また大きくなってきました。実はこの下にイソギンチャクがありクマノミが棲んでいます。彼らのためにも大きく成長してほしいものです。

【投稿者】

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▲12ヶ月間でサンゴはこれほど成長します!種によって違いますね。

▲もう17年のお付き合いとなるキクメイシ。ソフトコーラルとも20年近く毎晩戦っている。ほんとすごいよ。

▲このキクメイシも長い付き合いです。周辺のソフトコーラルが強いのか、このキクメイシはあまり大きさは変わりません。

▲スナギンチャクの左右のキクメイシは②と同種と思われる。中央下の小さなキクメイシは①と同種ではないか。これらのサンゴは、果たして子孫なのか?遺伝的にどうなのか、興味が湧きますね。

▲ミドリイシは成長が早い!昨年もダメージを受けていたが、今年は左端のみでした。

▲1年で一回り大きくなったアザミサンゴ。ポリプをしっかり伸ばしており非常に元気な群体に見えました。