沖縄のサンゴの保全・モニタリング記録

サンゴのモニタリング記録:第21回コドラート調査 21

サンゴの種類キクメイシやミドリイシの仲間
通 称触手ワサワサ【死滅後観察】
天 候快晴
透 明 度18m
水 深7.2m
水 温27.0℃
う ね りなし
調 査 者山岸
所 見
2024年9月4日に確認した大規模な白化。
追跡調査として、40日後のサンゴの様子を確認してきた。
先月確認された浅場(水深2-3M)のサンゴは、ほとんどが白化していたが、ミドリイシに関してはほぼすべてが回復することなく死滅していた。
塊状サンゴにおいては、群体によっては白化を免れたり、回復している群体も見られた。

さて、コドラートのサンゴ達はどうだったのか?
水深7mという深さが幸いしてか、浅場のような惨劇には至っていないようだった。
興味深いのが②内にあるキクメイシ2群体である。
これらは同種であり、2019年6月1日の調査から確認されている。生息環境もほぼ等しいにも関わらず、先月の白化後、左の群体は色を戻し回復傾向にあるものの、右下の群体は8割ほどが死滅していた。これらのサンゴについては、注意深く経過を見ていきたい。

とはいえ、深場のサンゴの多くは白化を免れた群体も多く何より。生き残った高水温耐性のある群体のDNAが、新しい世代のサンゴ群落を生み出してほしいものです。

【投稿者】

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▲わずか40日でも50cm四方の枠内には大きな変化が見られます。

▲①のキクメイシ。この群体は白化もほとんどしておらず、しっかりと健康を保っているようで何より。目印にしているので死んだらアカンよ!

▲②のいろいろひしめいているゾーンではとても興味深い結果が見られました。

▲②右下のキクメイシはほぼ死滅しましたが、左のキクメイシは先月はほぼ真っ白だったにも関わらず、なんと回復してきているように見えます。スナギンチャクにも色が戻ってきており、素晴らしい。

▲ ③のミドリイシは先端が死滅している部分もありますが、エダの側面、根本は色が濃くなっており回復しているようです。

▲⑤⑥のサンゴたち。キクメイシはなんとか持ちこたえているようですが、サザナミサンゴは表面に藻類の付着が始まっておりかなり厳しそうです。

▲⑦アザミサンゴは変わらず元気です。よかった!