な、なんとういうことでしょうか・・・
観察を始めて依頼の最大の危機です!これまで幾多の困難を乗り越えてきた半月サンゴですが、生き残っている部分は上部のほんの僅か一部のみです。おそらくサンゴの下部から徐々にゆっくりと死んでいったように思われます。生きている部分に近い箇所は、まだ海藻が付着していますが、半分より下はかつての凹凸も無くなるほどにフラットになりつつあります。僅かにサンゴモなどの付着も見られ、状態から死んでから数ヶ月経過しているように思われます。
かつては、たくさんいたヒメサンゴガニなどの共生生物は皆無でした。サンゴの下の窪みには、ナガウニが3個体いた。
コドラート中央右側には、二代目となるミドリイシが順調に成長していた。
はぁ〜、観察を始めた2006年はツヤツヤのかわいいミドリイシでしたが、無残な姿となってしまいました。繰り返し書いてきておりますが、観察に行くたびにどこかがダイバーによって折られたり、食害に遭っているようなサンゴでした。成長も他のミドリイシに比べれば非常に遅かったと思います。
ダイバーに踏まれたりフィンで蹴っ飛ばされて折れる⇒必死に粘液を出して修復する⇒粘液を嗅ぎつけてレイシガイやオニヒトデが集まる⇒食われる⇒必死に修復⇒ダイバー⇒・・・というスパイラルで、自身の成長にエネルギーを使うことなんてできなかったのでしょう。
「ダイバーがサンゴに与える影響」というものを考えさせられる群体であったと思います。リバイバルグリーンのような復活を期待して、今後も観察を続けたいと思います。 |